更年期の生理不順の原因と症状

一般に、更年期には生理不順が起こりやすいと言われています。しかし、生理不順には様々な原因が考えられるため、更年期のせいだと思っていた生理不順が実は別の理由によって起こっていることもありえます。ここでは更年期による生理不順とそれ以外の原因による生理不順の見分け方について解説します。

更年期に生理不順が起こるわけ

月経は、卵巣から分泌される女性ホルモンの働きによって卵子の着床に備えて子宮内膜が厚くなり、卵子が受精しなかった場合は子宮内膜がはがれて体外に排出されるというサイクルが一定の周期で繰り返されることで起こります。

更年期に差しかかり卵巣の働きが衰え女性ホルモンの分泌量が減少すると、月経をコントロールする力も衰えて月経の周期が乱れたり量が変化するいわゆる生理不順が起こります。

更年期による生理不順が起こってから閉経までの流れ

一口に更年期といっても、その期間は45~55歳頃までの約10年と長いため、生理不順の症状も時期によって異なります。一般的には、月経周期が以前より短くなる「頻発月経」が起こり、その後今度は周期が長くなる「稀発月経」が起こった後、まったく月経が来なくなるというというパターンが最も多いようです。そして、最後の月経から一年間月経が来なくなると「閉経」と判断されます。また、閉経までの間には周期の乱れだけでなく月経の期間や経血の量も変化することがあります。

様々な生理不順

生理不順は更年期以外の理由でも起こる可能性があり、様々な症状があります。以下にその代表的なものをまとめました。

頻発月経と稀発月経

月経の周期には個人差がありますが、一般的には25~38日周期が正常の範囲内とされており、それより短い24日以下の周期は頻発月経、逆に39日以上の周期は稀発月経の疑いがあります。まだ更年期という年齢ではないのに頻発月経の症状があるという人は、黄体機能不全の可能性があります。

黄体機能不全とはその名の通り、基礎体温を上げたり子宮内膜を厚くする働きのある黄体ホルモン(プロゲステロン)という女性ホルモンを分泌する黄体が正常に機能しない状態のことで、月経周期が乱れるだけでなく不妊や流産の原因となることもあるので注意が必要です。

過長月経と過短月経

正常な月経期間の目安は3~7日です。8日以上続く月経を過長月経、逆に2日以内で終わるものを過短月経と呼びます。過長月経の原因は、ホルモンの分泌異常や子宮筋腫の可能性が考えられます。ただし、全体の出血量が多くなければそれほど問題とされず単なる個人差と判断されることもあります。過短月経の場合は子宮の異常または甲状腺の病気の可能性があります。いずれにせよ、気になる時は一度病院にかかるとよいでしょう。

過多月経と過少月経

過多月経は出血量が異常に多く、血の塊が頻繁に混じったり出血が多すぎて貧血を起こすこともあるような状態を言い、出血の異常の他に腹痛や腰痛を伴うこともあります。過少月経はナプキンが必要ないほど出血が少ない状態のことを指します。過多月経は、子宮筋腫や子宮内膜症など子宮の病気が原因で起こる場合があります。一方の過少月経は、子宮の癒着やバセドウ病など甲状腺機能の異常といった原因が考えられます。また、過多月経と過少月経のどちらも長引く場合は無排卵性月経となっている可能性があります。

まとめ

生理不順には様々な症状がありますが、過長月経と過多月経は子宮の異常、過短月経と過少月経は甲状腺の異常が原因となっている可能性があります。思い当たる症状がある場合は、一度病院で診察を受けてみましょう。また、病院へ行く前に日頃から月経の周期や基礎体温の記録をつけて、自分の月経の状態についてきちんと把握しておくことも大切です。

更年期の生理不順への対策

生理不順には更年期を含め様々な原因があることが分かりました。では、自分の生理不順が間違いなく更年期によるものであると分かった場合には、どうすればその症状を緩和することが出来るのでしょうか。最初に述べた通り、更年期の生理不順は卵巣の機能が低下して女性ホルモンの分泌量が減ることによって起こります。ですから、女性ホルモンを補充して乱れたホルモンバランスを少しでも正常な状態に近付けてあげるのが最も有効な方法です。

女性ホルモンを補充する成分として最も有名なのは大豆イソフラボンです。大豆イソフラボンは女性ホルモンの一種であるエストロゲンと似た構造を持ち、体の中でエストロゲンに代わって働いてくれます。さらに、イソフラボンがエクオール産生菌という腸内細菌によって変換されて出来るエクオールという成分は、イソフラボン以上に強い効果を発揮することが近年の研究で分かってきました。

しかし、残念なことにエクオール産生菌を持ち、エクオールを作りだすことが出来るのは日本人の2人に1人しかいないと言われています。自分がエクオール産生菌を持っているかどうかはエクオール検査(ソイチェック)という検査を受ければ知ることが出来ます。また、もしエクオール産生菌を持っていなくても、サプリメントなどを利用すれば直接摂ることも可能です。ですが、大豆イソフラボンやエクオールを摂取しても症状が和らがないという時には、無理に我慢したり自分だけで解決しようとせず、医師に相談して適切な治療を受けるようにしましょう。

?性のライフステージを考慮した健康づくり」(外部サイト)

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